- どちらも肺炎とか聞くよ・・・
- ワクチンだってどちらもあるよ・・・
「ウィキペディア」で「コロナウィルス」を検索すると「ゲノムとしてリボ核酸 ・・・・・」と書かれています。わからない言葉ばかりです。
今回の特集では先ずは「①ウィルス」についてです。
① ウィルスの感染:細菌感染とどこが違うの?
ウィルスはそれ自体で増殖できません。
それゆえ「生物」に「ウィルス」は入れないという考えもあります。
しかし、微生物学の教科書にウィルス」は詳細に記載されていることから医学的には「生物」として扱われているのではないかと考えられます。
ウィルスの特徴、それは小さいことです。
まだウィルスが発見されていない頃、細菌(バクテリア)は目の細かいフィルターで濾すことができました。
つまり細菌は熱を加えずに排除出来ました。
ところがウィルスという微生物はそのフィルターを通過してしまうほど小さかったのです。
しかし今ではウィルスの通過できないフィルターがあります。
よく聞く「へパフィルター」というものです。
細菌のみでなくウィルスまで通過できないのでそのフィルターを通った空気がもっともきれいな空気ということで、がん病棟で無菌空気を出すのに使われています。
詳しい解説
細菌とウィルスの大きな違いは増殖の仕方です。
細菌は2分裂で増えます。
病原性を示す細菌で、早いもので数十分、遅いものは何時間もかかって1つの細菌が2つに増えます。
早い例は大腸菌、遅い例は結核菌です。
ウィルスの増え方は2分裂ではありません。
他の動植物の細胞に寄生してその宿主細胞の力を使って、細胞内で寄生したウィルスは爆発的に細胞外へ自分のコピーを放出するのです。
爆発的に増える一方、元の宿主は死んでしまいます。
ウィルスの宿主となり得るのは動物・植物・細菌(単細胞)の細胞です。
驚くことに感染を起こす「細菌」にまでウィルスは感染するのです。
何でもありです。
さて、それ以外に違いがあります。
ウィルスは相手を選びます。
例えば人のB型肝炎ウィルスは人の肝細胞にしか入り込めないため、マウスで感染実験ができませんでした。
人インフルエンザウィルスも同様です。
そこでB型肝炎ウィルスではサルを使って感染実験したのは有名な話です(悲しいことです)。
どうやってウィルスは相手を選ぶかというと、ウィルスの構造上の形があり、また宿主となる細胞にもウィルスが付着する構造があり「リセプター」と呼ばれています。
ウィルスはカギとカギ穴の関係で相手を選びます。
そのため目的の細胞以外入れず増えることができないのです。
次回予告
特集
「②ゲノム」
もう殆ど分からない世界———そんなことありません。
単純なルールで決まった設計図です。
だから切り貼りできます。
続く・・・