ウィルスの分からない特集 : ② ゲノム?よく聞くけど何?!

ウィルスの分からない特集 : ② ゲノム?よく聞くけど何?!

今度はむずかしそー??
いいえ、簡単なことです。

特集

もともとゲノムとは、遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉です。
遺伝情報のことです。

もう殆ど分からない世界———そんなことありません。
古典的な遺伝子の定義は、染色体(普通の顕微鏡で見ることができます)の特定の位置に占める遺伝の単位でした。
昔学校で習った「メンデルの法則」の「対立形質(「背の高いエンドウ」と「背の低いエンドウ」)」です。
近年、構造遺伝子やDNA上の領域あるいは遺伝子座など(訳の分からない)も概念に内包され、ますます判らなく見えます。
しかし、そんな難しいことは無視してもOKです。
ゲノムとは、遺伝情報のことです、「遺伝子」と思って構いません。
最近よく聞く「PCR 法等による遺伝子検出法」の「遺伝子」です。
ゲノムとは単純なルールで決まった設計図です。だから切り貼りもできます。

解説

「遺伝子はDNA二重らせん構造からなり・・・」とよく書かれています。
何のことかよくわかりません。
簡単にいうと遺伝子は、DNAという構造体で出来た「二重のらせん階段」の構造です。(詳しい構造はウィキペディアを参照してください)
階段の手摺と階段の板半分が1つの塊です。
塊は4種類あり、その塊同志のくっつく相手が決まっています。
階段「3段分」で1つの情報ユニットになります。
ユニットの組み合わせで遺伝情報が決まっています。ユニットの順番が大切です。

更に一言、生物は遺伝子に「DNA」と呼ぶものを使っています。
しかし、1部のウィルスは「DNA」に似た「RNA」のみ使っていて、DNAはありません。
このRNAがRNAウイルスの名称に使われているのです。
もちろんDNAを持つ生物はRNAも持っています。

遺伝子の機能

階段「3段分」で1つのユニットとなった遺伝情報は階段の板の真ん中で切れてその情報を基にいろいろな過程で「たんぱく質」が作られます。
その「たんぱく質」が体のあらゆる構造や詰め物を作る元となります。

遺伝子の機能の応用

階段「3段分」で1つのユニットとなった遺伝情報はずいぶん長いものです。
生物学の研究過程でその遺伝子の特定部分を「切る技術」が進みました。
そして「繋ぐ技術」も同時に発達しました。
これが遺伝子技術です。
遺伝子の機能は単純なものなので、切り貼りした機能を「種」の壁を越えても機能させることができます。
例えば「青いバラ」がその産物です。

次回予告

次回は
「ウィルスの分からない特集 : ③リボ核酸 (RNA)?よく聞くけど何??!!」
の予定です。