猫汎白血球減少症について
猫パルボウイルスに感染して起こる病気で、腸に炎症を起こし、血液をつくる骨髄がおかされるために、急激に白血球の数が減っていきます。
生後3~5か月くらいの子猫に発症しやすく、この時期に感染すると目や脳に異常をきたすこともあります。
適切な治療を行うことで治癒は可能ですが、免疫力が弱い場合や治療開始が遅れてしまったときには、死亡することもあります。
生後2~3か月たっていれば、ワクチン接種も可能なので予防することができます。
原因
猫パルボウイルスに感染した猫の糞便に接触することで感染します。
猫パルボウイルスは伝染する力も生命力も非常に強いウイルスなので、草むらにあった糞便に接触しただけでも感染し、また、人間の衣服についたままでも生き長らえるため、衣服などを介して間接的に感染することもあります。
症状
感染すると、2~4日の潜伏期間のあと、発熱し、元気がなくなり、食欲もおとろえます。水も口にしなくなります。
子猫の場合は、発症して何も処置をしないと1日で命を落とすこともあります。そのままほうっておいて病状が進行すると下痢や嘔吐を繰り返し、黄緑色の液体を吐いたり、血便がみられるようになります。
白血球が急激に減るため、血便に血が大量に混じるようになると、貧血の症状もあらわれます。
予防・治療
ワクチンが有効です。
年に1回はワクチンを接種するようにしましょう。
かかってしまった場合には、対症療法行います。補液や抗炎症剤、抗生物質、栄養剤を投与して内科的治療を行います。