猫ウイルス性鼻気管炎について
ヘルペスウイルスというウイルスに感染して、風邪の症状が起こるのが猫ウイルス性鼻気管炎です。
子猫や免疫状態の落ちた猫に発症し、手当てが遅れると肺炎を引き起こし死亡することもあります。
原因
猫ヘルペスウイルスⅠ型というウイルスが鼻から侵入し、感染して発症します。ウイルスをもった母猫から、子猫が感染して生まれてくるケースが多く、それらのウイルスをもったキャリアー猫の眼や鼻からの分泌液や唾液を介して感染します。
栄養不足やストレス、また体が冷えているとかかりやすく、また病原体が増殖して病状が悪化します。
症状
ウイルスは鼻から感染し、成猫では鼻やのど、気管の上のほうで増殖し、細胞を破壊していきます。
感染すると2~4日間の潜伏期間のあと、40度前後の発熱、くしゃみ、よだれ、鼻汁などがみられるようになり、鼻汁で鼻がつまり、口を開けて呼吸するようにもなります。
結膜炎と同じような症状があらわれ、生まれたばかりの猫が発症すると、体温保持できずに肺炎や全身感染を起こしやすく、死亡することもあります。
猫ウイルス性鼻気管炎は、猫カリシウイルス感染症と一緒に混合感染することが多く、混合感染した場合には、よだれや涙、鼻汁の量が多くなり、顔の鼻の周りの汚れが激しくなります。
予防・治療
ワクチンが有効です。
年に1回はワクチンを接種するようにしましょう。
かかってしまった場合には、対症療法行います。抗炎症剤、抗生物質、抗ウイルス剤、栄養剤を投与して内科的治療を行います。