脱臼について
関節において、骨同士が正常な位置からずれてしまう症状を脱臼といいます。
原因
骨折と同様、交通事故、高いところから落ちたり転倒したりして起こるものと、「習慣性脱臼」と呼ばれる先天的なものがあります。
症状
脱臼は、脱臼した部位、骨のずれ方で症状が異なりますが、いずれにおいても各部位における運動機能に障害が見られます。
痛みの程度も様々です。
一般に脱臼がよく見られる部位としては、股関節や膝蓋骨などがあげられます。
治療
股関節脱臼の場合は、靭帯の損傷がない場合は用手整復も可能ですが、一般的に再脱臼がみられることが珍しくありません。
外科手術による整復では、複数の手術法があり、脱臼の程度や体の大きさ、筋肉のつき方などにより、適切な方法を選択し行われます。
膝蓋骨脱臼は、小型犬種に非常に多く認められますが、痛みなどの症状が出る場合や脱臼の程度がひどい場合は、早めに手術を行うことが勧められます。
また、滑らない床材を敷くなどの関節に負担がかからない生活環境の整備や、過度に負担のかかりすぎる運動の制限のほか、肥満にならないような体重の管理なども、症状の悪化や再発防止のためには重要です。