Case89 13歳 猫 歯肉炎・吸収病巣

Case89 13歳 猫 歯肉炎・吸収病巣

以前から歯が弱く、最近、口を気にしているとのことで来院。
診察時に歯肉炎や歯石の付着、歯肉の退行が見られました。
全身麻酔をかけた状態での口腔内のレントゲン撮影で、欠損歯や吸収病巣が確認されました。

左写真)左後臼歯の吸収病巣
右写真)右後臼歯の吸収病巣

今回の症例では、レントゲン検査などで分かった重度に吸収されている歯を抜歯。
抜歯後、歯肉フラップを形成し縫合しました。


左写真)左後臼歯の吸収病巣肉眼所見
右写真)左後臼歯の抜歯後

吸収病巣とは、破歯細胞が歯の根元の歯牙を吸収しエナメル質や象牙質、セメント質が欠損する猫でよく見られる疾患です。
吸収病巣を予防することはなかなか難しいですが、おうちでのホームケアで歯磨きをしてプラーク(歯垢)を取り除いていただくことが重要となります。
また、普段から症状が出ていなかったとしても、早めに悪くなってしまった歯を抜くことで、様々な疾患を予防することが出来ます。