Case91 子宮蓄膿症

Case91 子宮蓄膿症

数日前から元気が落ちていて、夜中にぐったりしたため来院。 診察してみると、膣から茶色の液体が漏れてきました…。
検査の結果、子宮の中に膿が溜まる『子宮蓄膿症』という病気でした。 この病気は強い感染と激しい炎症を起こします。身体がショック状態に陥ることが
多く、放置すると亡くなる可能性が高い恐ろしい病気です。
この子は既に敗血症によるショックに陥っており、いつ亡くなってもおかしくない 状態でした。すぐに入院して集中治療を行い、翌日手術を行いました。
子宮と卵巣を摘出する手術を行いました。摘出した子宮が、図 1 になります。子宮 がパンパンに膨れ上がり、かなり充血もしています。子宮内には、茶色の膿が充満 していました。

図1

手術後も集中治療することで、無事に退院することが出来ました。
この病気はとても怖いものですが、避妊手術をすることで予防することができま す。避妊手術は、乳腺腫瘍など他の病気の予防にも有効です。 ぜひ、早めに避妊手術をしましょう。