ワクチンとは / 狂犬病ワクチン

ワクチンとは / 狂犬病ワクチン

ハートワン動物病院でのワクチンへの対応

現在ハートワン動物病院では狂犬病ワクチン接種と犬猫の任意のワクチン接種に対応しております。犬の予防接種では6種混合ワクチンと8種混合ワクチンを基本に、猫では3種混合ワクチンと5種混合ワクチンを基本に接種しております。以下にワクチンの説明をさせていただきます。

まず、ワクチンには2つの流れがあります。

1つは法律で義務付けられた狂犬病ワクチン接種、2つ目は犬猫のために任意で受ける予防接種です。

① 狂犬病ワクチン(狂犬病予防法で義務付けされた予防接種)

生後90日令以降の犬の所有者様には以下のことが義務付けられております。

  • 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をする。(「犬鑑札」が交付されます。)
  • 年1回の狂犬病の予防接種を受ける。(「注射済票」が交付されます。)
  • 「犬鑑札」と「注射済票」をその犬に着けておかなければならない。

② 任意で受ける予防接種

以下のものがあります。(ワクチン名称は東京都獣医師会登録を使用)

犬用ワクチン

  1. 犬ジステンパー
  2. 犬伝染性肝炎(A1)
  3. 伝染性喉頭気管炎(A2)
  4. 犬パラインフルエンザ
  5. 犬パルボウイルス感染症
  6. 犬コロナウイルス感染症
  7. 犬レプトスピラ病

1)、2)、5)はコアワクチンといって致死率が高い病気に対するワクチンで、高い予防効果が認められているものです。コアワクチン以外のワクチンは必ずしもすべての犬に必要なものではないので、高齢で健康に不安がある、基礎疾患があるという場合はご相談下さい。

猫用ワクチン

  1. 猫汎白血球減少症(伝染性腸炎)
  2. 猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)
  3. 猫カリシウイルス感染症
  4. 猫白血病ウイルス感染症
  5. 猫クラミジア感染症
  6. 猫免疫不全ウイルス感染症(FIV)

1)、2)、3)はコアワクチンとなります。3種混合ワクチンに入っています。ノンコアワクチンに関しても場合によっては必要な場合もありますのでご相談下さい。

狂犬病対策について

ハートワン動物病院では狂犬病対策として以下の対応を実施しています。

  1. 狂犬病ワクチン接種(証明書発行)
  2. 保健所への狂犬病ワクチン接種の登録代行
実施期間4月~7月頃まで
対象地域豊島区、板橋区、北区、文京区
  • 初めて狂犬病ワクチンを接種する方:手続きに関する詳細な説明と保健所へ届け出の代行を代行手数料なしで承ります。
  • 以前狂犬病ワクチンを接種している方:保健所からの狂犬病注射済票申請用紙をお持ちください。用紙をなくしてしまった場合はスタッフまでお声がけください。保健所への届け出も代行手数料なしで行っております。

ワクチンが必要な理由

法律で生後90日齢以降の犬の飼い主様には以下のことが義務付けられております。

  • 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
  • 飼い犬に年1回の狂犬病の予防接種を受けさせること
  • 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること

規則

  • 狂犬病予防法(犬と政令指定動物*)
    * 猫、アライグマ、キツネ及びスカンク
  • 感染症の予防及び患者に対する医療に関する法律(感染症法)
    四類感染症(人)
  • 家畜伝染病予防法
    (牛、馬、羊、山羊、豚、水牛、鹿、猪)

狂犬病の詳細

病原体:狂犬病ウィルス(英語Rabies virus)
ラブドウィルス科 リッサウィルス属
RNAウィルス 弾丸状

世界における狂犬病の発生状況

  • 日本の周辺国を含む世界のほとんどの国・地域(150か国以上)で依然として発生 
  • 清浄国は、日本、英国、豪州、ニュージーランド、スカンジナビア半島の国々など

ごく一部

  • 毎年の死亡者は約55,000人(アジア(31,000人)及びアフリカ(24,000人)で95%以上を占める)
  • 狂犬病を否定できない犬に咬まれた人の40%は15歳以下の子ども。

日本における狂犬病の歴史と現在

  • 1897年に、最初の科学的な記録
  • 第一次世界大戦や関東大震災 太平洋戦争等と 第一次世界大戦や関東大震災、太平洋戦争等といった混乱期に大流行し、犬及び人の狂犬病が多数(例:1923~1925年に約9,000頭の発生)
  • 1950年に 狂犬病予防法が制定され 犬の登録、予防接種、野犬等の抑留を徹底
  • 1957年(猫)以降 発生がない⇒ わずか7年で、狂犬病を撲滅
  • 狂犬病は アジアを中心に流行しており グローバル化の進展により、我が国への侵入リスクは常に存在

現在の日本の狂犬病対策

  1. 犬の登録
  2. 年1回の犬への予防接種
  3. 動物の輸入検疫

具体的には、狂犬病予防法に基づき、犬の飼い主に以下のことを義務付けています。

  • 市町村に犬を登録すること
  • 犬に毎年予防注射を受けさせること
  • 犬に鑑札と注射済票を付けること
  • ワクチン接種率70%が、国内侵入時のウィルスのまん延を防止できる目安(WHOのガイドライン)

※ 厚生労働省調査によれば、平成 29 年度における犬への狂犬病予防注射頭数は 4,519 千頭、犬の登録頭数は6,326 千頭、予防注射実施率は 71.4%とされています.しかし、一般社団法人 ペットフード協会調査による犬の飼育頭数は 8,920 千頭で、これに対する予防注射実施率は 50.7%となります.一方、WHO は犬の狂犬病ワクチン接種率の目標を 70%にするよう勧告しています。

水際対策

動物検疫所による犬等の輸入検疫の実施 (平成12年、犬に加えて検疫対象に猫、アライグマ、キツネ、スカンクを追加。平成16年に検疫体制を強化)

例えば、狂犬病が発生している国から犬猫を輸入するための条件は、次のとおりです。

  1.  個体識別のためのマイクロチップの装着
  2.  適切な狂犬病予防注射
  3.  我が国が認定した施設で十分な免疫があることを確認
  4.  海外で180日間の待機

上記の要件を満たす場合に限り、12時間以内の係留で輸入が認められます。

!! 注意 !!
書類等に不備がある場合は、日本の動物検疫所で、最長180日間の係留検査が必要な場合もあります。