病原体

病原体

内部寄生

寄生虫

フィラリア

Q:あまり外に出さないのですが、予防の必要はあるのでしょうか?
A:フィラリアは蚊によって媒介され、蚊に刺されるとフィラリア感染が起こります。例え、家の外に出なくとも東京では蚊に刺される可能性があります。刺される可能性がある以上フィラリア予防は必要と考えられます。

Q:予防薬は高いです。もっと安いものはありませんか?
A:チュアブルタイプは多少高くなります。安価な錠剤タイプもありますので、是非ご相談ください。

ウイルス

猫伝染性腹膜炎(FIP)

Q:どんな病気ですか?
A:猫伝染性腹膜炎(FIP)ではウィルスが感染しても発症するまでは、多数の免疫作用があるため、複雑な経過をたどり、発症すると予後不良で高い致死率となります。感染の有無は血液検査で診断可能です。FIPを患っている猫は、以下の様々な症状を示します(沈うつ、体調不良、発育不良、体重減少、体毛のごわつき、黄疸、腹水、胸水等)。特に1歳未満の仔猫では症状の進行が早く、数日で亡くなってしまう事もあります。典型的な症状が出ないで臨床診断できない場合は、死後の病理検査で診断がつくこともあります。

猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症(猫エイズ)

Q:それは死ぬ病気ですか?
A:人間のエイズ(HIV)と違い、結構長生きします。人間のHIVに似ていますが、猫同士でしか感染せず、感染力が弱いので空気感染することはありません。発症すると免疫不全を起こし、下痢、口内炎、発熱などの症状が出ます。しかし感染していても発症しない猫も多く、感染したからといって、すぐに死亡するわけではありません。

Q:成猫になっても感染するのですか?
A:原因がウイルスのため、咬まれたりすると傷から感染します。現在ワクチンがあるので、若いうちに接種することをお勧めしますが、FIVワクチンはアレルギーが起きやすい傾向があります。

猫白血病ウィルス(FeLV)感染症

Q:どんな病気ですか?
A:猫白血病ウィルス感染症は、症状としては白血病の症状の他、免疫不全や貧血、リンパ腫など白血病とは異なる病気を引き起こすこともあります。免疫によってウィルスを排除できずに骨髄内でウィルスが増殖する「持続感染」の状態となった場合、その多くが3年以内に免疫不全やリンパ腫などのFeLV関連疾患を発症します。ワクチンがあるので、接種をお勧めします。

Q:どのように感染するのですか?
A:感染した猫の唾液や涙、尿や糞便などに含まれたウィルスが、口や鼻から入ることで感染します。猫同士でけんかをしてかみついたり、じゃれて舐めあったり、食器やトイレを共有することなどでも感染します。

犬パルボウイルス感染症

Q:仔犬が多いと聞いていますが、成犬も感染しますか?
A:感染した犬全体のうち発病するのは20%以下,死亡率は1-5%以下とされています。成犬でも感染しますが、仔犬では特に症状は重く、亡くなる場合もあります。回復した動物は治癒後、便尿に大量のウィルスを数週から数ヶ月にわたり排泄します。そして、塵やほこりに混じって長期間生存する抵抗性の強いウィルスでもあります。ワクチン接種が必須の感染症です。

外部寄生

マダニ

Q:どんな場所にいるのですか?
A:マダニは家の中でカーペットや寝具に潜む小さなダニとは違い、公園の草地や山林に生息している大型のダニです。東京近辺でよく見られるマダニはフタトゲチマダニです。多くはお腹を空かし、草の茎でじっと動物が通り過ぎるのを待っています。オス・メスともに、孵化してから死ぬまで動物の血液をエサとします。また、数ヶ月~数年は何も食べずに生きることができる、飢餓に強い虫です。近くを動物が通る時、その体にくっつき、皮膚に到達します。その後、皮膚に口を入れ込み何時間もかけ、少しずつお腹いっぱいになるまで血を吸い続けます。

ノミ・ダニ予防

Q:4~12月の予防は何故ですか?
A:1種類の薬でノミ・ダニ(正確にはマダニ)を同時に駆除できます。マダニは冬の間は当院の付近では確認されていません。そのため、12月~3月は薬をお休みできます。

Q:予防しなくても良いのでは?
A:ダニは犬自身あるいは人間にも危険な病気を媒介したりします。そのような危険な病気を予防しておくことは衛生上大事なことと考えられます。また、ノミは感染するとアレルギーを起こしたり皮膚炎になったりします。更に人にも感染することがあります。そのようなことが起こる前に、駆除するのが大事なことと考えられます。